特色について教えてください。
看護学部教育の特色は、フランス発祥の「ユマニチュード®」を体系的に学べるカリキュラムがある点です。「ユマニチュード看護学教育を実施する学内指導教員」の資格を有する教員が複数おり、ケア哲学と“見る・話す・触れる”の包括的ケア技法について、座学と演習により指導します。
また、タイ王国や米国などへの海外研修プログラムがあります。看護には多様な文化的背景が深く関わっています。タイ王国での「訪問看護」の視察では、日本との違いや海外の医療現場を肌で体験できます。若いうちに少し困難な環境に身を置き、異文化を体験することは視野を広げるために非常に有効です。目的が明確な学部だからこそ、患者さんの多様な背景を理解するために、大学ならではの経験を積んでほしいと考えています。
看護学部看護学科/在宅看護学 山﨑 智可 講師
応援メッセージをください。
「看護って厳しそう…」というイメージがあるかもしれません。実は、私はもともと一般企業に勤務していました。その経験を経て看護の道に進んだからこそ、看護の仕事の魅力ややりがいを実感しています。だからこそ、最初から強い決意がなくても、「看護ってちょっといいな」という興味があれば、ぜひ一歩踏み出してもらいたいです。
看護の世界は資格を取って終わりではありません。急性期、慢性期、小児、老年、母性、精神などといった多様な専門分野があるほか、助産師や保健師への道、研究手法を学ぶ大学院への進学など、自分の興味関心に合わせてどこまでもステップアップしていける多くの選択肢があります。
「看護ってちょっといいな」から「看護ってやっぱりいいな」と思ってもらえるような教育をしたいと思っています。少しでも関心がある方は安心して富山県立大学に飛び込んできてください。
私が担当する「在宅看護学」では、自宅、住まいでの看護を学びます。現在は医療の進歩により、高度な医療管理が必要な方も在宅で暮らしています。対象は0歳から100歳超までと幅広く、疾病や障がいをもつ方が「自分の好みに合わせ生活できる」のが在宅で療養をする最大の魅力です。
授業や実習では、その方の長年の歴史や暮らしのこだわりの中に、どのように医療を溶け込ませていくかを考えます。例えば、病院では使い捨てにするものを、自宅では洗って再利用するというような生活に根ざした応用力が求められます。100人いれば100通りの背景があり、環境が同じ病院とは違って「その場その場での最適解」を自ら試行錯誤しなければなりません。だからこそ、根底にある「誠実さ」や基本的なマナー、そして「違いを受け入れる柔軟性」が大切になります。学生が実習を通じて「自分の祖母のところに来ていた看護師の関わり方の意味が理解できた」と気づきを得てくれる瞬間は、教員としても非常に嬉しいものです。
学生の雰囲気はいかがでしょうか。
看護学科は1学年120人ほどですが、本学の「メンター制」が非常にうまく機能しています。教員が4年間ずっと同じ学生を受け持つため、レポートの進捗から生活面、性格や日頃の様子まで把握した上で、一人ひとりに応じたきめ細かなフォローやマネジメントが可能です。最初は教員に対して緊張していた学生も、次第にバリアがなくなり、「先生の研究室でレポートを一緒にやってもいいですか?」と気軽にやってくるようになります。直接答えを教えることはしなくても、いつでも相談できる環境で見守り、学業や就職活動も全力で応援しています。勉強することはたくさんありますが、学生が1人で抱え込むのではなく、みんなで一緒に支え合いながら進んでいける温かい一体感があります。
※記事内の情報は取材時点のものです