
高校の物理で力学、熱、電気などを学んだ際、力学はベクトルを使って考えることができたので理解しやすかったのに対し、電気についてはイメージしづらく、特に回路はわかりづらいと感じました。その回路について突き詰めていくうちに、携帯電話や電子機器内で何が起きているのかに興味を持ち、次第に面白さを感じるようになり、電気電子工学科を選択しました。
大学選びでは、県内の企業とのつながりが強い県立大学を選びました。他の大学とも比較しましたが、地元に特化した教育を受けられる点が決め手となりました。
電気電子工学科は他大学と比べると学生の人数が少ないため、時には先生とマンツーマンで教わることができました。研究室では半導体関連の研究を行い、分からないことを先生に直接聞きながら進めることができたので難しい内容も理解できたと思っています。
また就職活動の際、面接経験がなかったので不安でしたが、大学のキャリアセンターが面接練習をサポートしてくれたおかげで、緊張せずに臨むことができました。キャリアセンターの方たちは企業情報にも詳しく、いただいたアドバイスを参考に、企業選びを進めることができました。
私は現在、電気自動車の車載関連の評価業務を担当し、回路が正常に動作するか、環境の変化に耐えられるかを評価する仕事をしています。大学で電気電子工学を学んだ際、LSI回路設計に興味を持ち、その延長線上で今の職に就きました。大学の研究では半導体そのものを作っていたので、その経験が今の仕事にも確実に生かされています。大規模な企業との関わりも多く、責任の重さを感じながら仕事に取り組んでいます。
研究と仕事の違いは、仕事では多くのタスクを並行して進める必要があり、優先順位を決めることが求められる点です。研修を終えてからまだ2ヶ月ですが、日々新しいことを学び成長していると実感できます。
今後は、評価業務を通じて一人前のエンジニアとして認められ、設計業務にも携わりたいと考えています。高校生の頃から難しい課題を解決することに魅力を感じていましたので、これからも、自分が納得できるまで学びを深めていきたいと思います。
電気電子工学科は、わからないことに対して突き詰めていける人が多い印象です。諦めず、継続して挑戦する姿勢が大切だと感じます。
就職活動では、県内企業へのアプローチが強みで、県立大学の先生との繋がりを活かせます。特に、パワー半導体やSiC-MOSFETのような新しい技術に興味がある人には、将来性がありおすすめです。
入試では、共通テストでの点数が足りなかったとしても、二次試験で挽回することも可能です。最後まで諦めず、頑張ってください。
