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月刊ドンマスMonthly “DON-MAS”

Monthly “DON-MAS” Vol.35
看護学部の実習特集

今回の月刊ドンマスは、県大看護学部の実習特集。一体どんな風に実習が行われているのかなどなど、看護学部3年の藤田朱音(ふじたあかね)さんに色々お話を伺いました。藤田さんをはじめ、3年生は10月から病院で実習を行っているまっ最中。そんな忙しい中にもかかわらず、藤田さんは素敵な笑顔でたくさん教えてくれました。

常に看護を科学的に考えながら実習しています

3年生の実習は、10月から翌年2月中旬までの間にかけて、富山県内の病院・施設をまわります。この期間は、学生は5人単位でグループとなり、ローテーション表に沿って、成人看護学(急性期・慢性期)、老年看護学、在宅看護学、小児看護学、母性看護学、精神看護学の7領域の看護学実習をおこないます。そして、4年生になると地域看護学の実習をおこないます。
毎日の実習には目標をもって臨みます。ナースステーションでは、受け持ち患者さんの申送りを聞き、実習指導にあたってくださる看護師さんとその日の行動計画とその根拠・ポイントについて話し合います。その上で、受け持ち患者さんの電子カルテを閲覧し、コミュニケーションをとりながら情報収集をおこないます。また、看護師さんがおこなう看護援助を見学し、時には指導のもと一緒におこなわせていただきながら患者さんと関わります。その日の実習を振り返るために、一日の最後にはグループメンバーや実習指導者、指導教員とともに、カンファレンスを通して、気づきや学び、疑問などを話し合いながら、患者さんにとっての看護の意味づけや効果について考えます。
このように、五感をフル活用しながら、常に看護を科学的に思考し続けるので、一日があっという間に経ちますね。さらに、自宅に帰ってからも看護記録を書いたり、自己学修することがたくさんあるので、翌朝に起きるのがつらかったり、大変なこともたくさんあります。だから私の場合は、大好きなアーティストの曲やミュージックビデオを観ながら、自分を奮い立たせています。実習内容は、実習領域や病院・施設、実習のスケジュールによって異なるので一概には言えませんが、概ね、このような流れで毎日を過ごしています。

患者さんから、嬉しい声や笑顔をたくさんもらいました

これまでの実習で特に印象に残っているのは、母性看護学実習と老年看護学実習です。
母性看護学実習では、初産婦さんの分娩を見学させていただきました。陣痛が始まってからも、赤ちゃんはなかなか生まれてこなくて、初産婦さんは陣痛の痛みに苦しんでいました。私は2日間にわたり、実習時間の間、ずっと、そばで腰や背中をさすり続けました。赤ちゃんが生まれたときには、自分の事のように嬉しくて、感動しましたね。初産婦さんから「あなたがいてくれて良かった」という言葉をいただき、やりがいと達成感を感じました。
老年看護学実習では、胸椎を骨折した高齢者を受け持ちました。初めてお会いした時は、離床が進まず、ベッドにいることが多かったのですが、コミュニケーションを深めながら、患者さんの思いを聞き、リハビリで見学した患者さんの機能と今後の目標をふまえ、病室でもできる下肢の運動をとりいれながら、離床を進めていけるよう看護計画を立案しました。その結果、その患者さんは2週間の実習の中で、杖を使って歩けるようにまでなり、その時に見せてくれた笑顔が忘れられません。

感じながら、考えながら、学ぶことが多い日々です

まだ実習途中ではありますが、患者さんと関わる日々の中で実感するのが、患者さんの「個別性」を大切にすることです。本当にさまざまな患者さんがいて、それぞれに価値観やその人をとりまく環境があります。例えば、話好きの人がいればそうでない人もいるし、家族のサポートが得られる人がいればそうでない人もいます。患者さんの個別性を意識しながらその人に合った看護をすることが重要だと考えます。

仲間との絆がうまれます

病院・施設で指導にあたってくれる看護師さんは、てきぱきとしながらも、患者さんに優しく接していて、患者さんからも信頼されています。そのような看護師さんの姿を目のあたりにしながら、私もそのような看護師になりたいと強く思うようになりました。それと、実習ではグループメンバーと協力することが多く、チームワークの大切さも学びましたね。実習前は名前を知っている程度だったメンバーも、今では愛称で呼び合うまでに仲良くなりました。メンバーともお互いに刺激しあいながら、実習へのモチベーションはどんどん上がっていきます。

ユマニチュード®のすごさを実感します

高校生の皆さんは、ユマニチュードを学びにぜひ県大に来てください。ユマニチュードは、フランス発祥の知覚・感情・言語による包括的コミュニケーションに基づいたケア技法で、県大では4年間を通して学びます。ユマニチュードを学んだことは実習にも活きていて、ユマニチュードを用いながら患者さんと接したことで、それまでは心をひらいてくださらなかった患者さんが笑顔を見せてくださるようになりユマニチュードのすごさを実感します。看護の道を考えている人たちには、ぜひ県大看護学部で、私たちと一緒に学んでほしいですね。

取材・撮影協力:射水市民病院


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