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月刊ドンマスMonthly “DON-MAS”

Monthly “DON-MAS” Vol.15
看護部集中講義「看護ケアとユマニチュード」が実施されました
4年間を通しての「看護ケアとユマニチュード」の教育は、全国で初の試み。

富山県立大学(以下、県大)看護学部の特色の一つである「看護ケアとユマニチュード」の集中講義が9/24(火)~9/27(金)の4日間にわたり、実施されました。
ユマニチュード(Humanitude)®は、フランス発祥の知覚・感情・言語によるコミュニケーションに基づいたケア技法で、医療の現場でも注目され、高齢者、とりわけ認知症の方に有効な技法と言われています。看護学部4年間を通して、体系的にユマニチュードに基づいたケア技法を学ぶのは県大が日本初の試み。今回、この集中講義のため、フランスからユマニチュードの創始者の一人であるイヴ・ジネスト先生が来学し、学生123名に対して直接指導を行いました。

イヴ・ジネスト先生による講義風景
看護学部竹内学部長による講義
患者の尊厳を重んじる技法、それがユマニチュード。
イヴ・ジネスト先生(富山県立大学客員教授)

ユマニチュードは、人間の基本的な人権である「自由」や「平等」といった重要な価値観を実現するために生み出された技術。(例えば、ただ単に身体をきれいにする看護ケアをするのではなく、患者さんの「自由」や「平等」を守りつつ身体をきれいにして心地よさを引き出すことなど。)患者さんの人間らしさを尊重したケア技法の背景には、ジネスト先生がもともと体育学の教師であったことが大きく関係しています。フランスの病院で「いかに腰を痛めずに患者さんをケアするか(腰痛)」の研究をする中で、患者さんが抑制されたり、コミュニケーション不足の中で看護を受けていることに衝撃を受けたそうです。それから先生は、生きた経験を土台とし、これまで400もの技術を生み出し、ユマニチュードを確立させたそうです。
昨今、認知症の患者さんが年々増加し、求められる看護の質が変化しつつある状況を踏まえ、ユマニチュードが有効な技術であることなども説明。
創始者からユマニチュードの誕生秘話も聞くことができ、学生たちは興味深く熱心に耳を傾けていました。


充実の3日間の演習を経て。

1日目は座学での講義を行い、2日目以降は演習を中心とし、ユマニチュードを実践。ジネスト先生をはじめ、県大看護学部全教員が指導を担当し、演習は3日間にわたり実施されました。2日目は、基本技法である「見る・話す・触れる・立つ※」(※立つは、2年生で学習するため今演習では未実施)の理論と具体的な方法を学びながらの演習、3日目は「基本技法・尊厳を重視した体位変換」、最終日はユマニチュードにおいて、基本技法とあわせ欠かせない「5つのステップに沿った総合演習」が行われました。5つのステップとは、①出会いの準備、②ケアの準備、③知覚の連携、④感情の固定、⑤再会の約束です。
ジネスト先生が患者役の学生にお手本を実践した時、場の空気が変わりました。息づかいを感じさせる距離で見つめ、触れる際には、指先から包み込むように、そして常にその様子を実況中継するかのように一つ一つやさしく話しながらケアを行っていくその一連の流れに、学生たちは食い入るように見つめていました。それはとても自然で温かな雰囲気の中で穏やかな時が流れるようなお手本でした。その後、ジネスト先生のしたように学生たちも実践。真剣な眼差しの中で、うまくできた時などは嬉しそうな笑みがこぼれるなど、イキイキとした学生の姿がそこにはありました。
最終日には、ジネスト先生から「学生の技術は想像を超えた、めざましい進歩」との言葉をいただくまでに。集中講義を終えた学生からも、「もっといろいろな努力が必要だと感じた」「この集中講義を通して自分の成長を感じた」など、ポジティブな意見が多く聞かれました。

ユマニチュード集中講義 演習風景

集中講義のすべてのスケジュールを終了した後、全員で集合写真。皆さん、本当にいい顔をしていました。この集中講義の充実ぶりが全てここに集約されているのではないでしょうか。

「看護ケアとユマニチュード」を体系的に学ぶことができるのは、県大だけ。興味をもった高校生の皆さんは、ぜひ県大看護学部で一緒に学んでみませんか。

県大生にインタビュー
県立大学のいいところ、教えてください。
成長していること

来年には新校舎が完成しますし、学科新設や定員も増えます。色々新しいことが実施されるので、すごいと思います。

[工学部 環境・社会基盤工学科1年 Y.Mさん]

ゼミの内容の濃さ

英語のゼミに所属しているんですが、その内容がとても深くて高校とはやはり違います。メンバーと楽しみながら学べています。

[工学部 生物工学科1年 N.Sさん]


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