情報システム工学科(2020年4月新設)

豊かな情報化社会を実現する
未来を目指して

情報システム工学科では、情報工学の基礎を幅広く教育するとともに、高度な情報システム技術の研究を推進し、これらを通じて最先端の情報システムに関わる創造力と実践力を備え、グローバルな活躍と地域への貢献ができる人材を育成します。教養教育を土台として、情報工学の様々な分野に関する専門科目を通じ、高度な技術を学び専門性を高めます。さらにアクティブラーニングや少人数教育体制により、情報システム工学の体系的な知識を身に付けるとともに、創造性、主体性、協調性を養うことができます。


情報システム工学科ホームページ

学科キーワード

  • ■通信ネットワーク
  • ■ユビキタスシステム
  • ■画像処理
  • ■データサイエンス
  • ■オペレーションズ・リサーチ
  • ■自然現象理解
  • ■人間行動認識
  • ■脳波インタフェース
  • ■VR心理学応用
  • ■生体情報処理
  • ■システムモデリング
  • ■数理最適化
  • ■形式手法
  • ■IoT(Internet of Things)
  • ■AR・VR
  • ■ビッグデータ

教育理念

情報システム工学の基礎学力を基盤として、新技術の開発に寄与し、人の役に立ち、社会の問題解決に貢献できる、広い視野と豊かな教養を身につけた人材を育成する。そのために、数学や物理学、語学などの基礎学力を教授し、創造性、主体性、協調性を涵養するための精選された専門性の高い講義を提供する。学年進行と協調する創成的実験課題の実施および少人数教育体制により、情報システム工学の体系的な知識を教授し、応用力と実践力を養成する。


関連資格

  • ■情報処理技術者
  • ■電気通信主任技術者
  • ■無線従事者
  • ■ITパスポート

想定される進路

  • ■IT関連産業
  • ■ソフトウェア・システム開発企業
  • ■電子、電子部品メーカー

講座紹介

■情報基盤工学講座

様々な形式の、地理的に分散した情報を生活空間から集め、計算処理を通じて人に役立てるために必要となる技術を研究します。


・情報システムを支えるデータ伝送や仮想化に関する基礎技術を研究します。その一環として、データセンタ内の通信ネットワーク構築のための重要な技術として、スイッチ網に関する理論的性質を明らかにします。
・スマートフォンやセンサデータ等を活用し、人の行動や活動の認識技術を開発します。観光客の動体分析や製造現場におけるIoTなどの分野に適用し、社会課題の解決を目指します。
情報システム工学講座
・カメラやセンサ画像から物体の3次元情報を取得する立体カメラ、その情報を映像通信する技術、それを臨場感豊かに再生する立体ディスプレイやVR技術の開発や、それらの技術を教育評価のための視線推定やアミューズメント等へ応用するための研究を行っています。
・主に動画を対象とした画像処理や、情報収集を安定的にする構造技術などを用いて、より便利な情報サービスを提供する研究をしています。また実際にシステムを構築することにより、人に優しい社会の実現を目指します。

・不確実・不確定・不整合なデータからのルール抽出に関連した金融工学、多目的・相反した合理性・曖昧さのもとでの最適化に関連した経営工学、自律・並列・知的な制御に関連したシステム工学、ならびにデータに内在する情報を抽出するアルゴリズムや大規模データの効率的な処理による、データに基づく意思決定の理論の研究、技術の開発を行います。
・大規模な自然科学データに対して、数値シミュレーション結果から得られる知見と多種観測データの情報を統合的に扱う高度データ解析技術の開発、ならびに集中豪雨や大雪等のメソスケール降水現象と、地球周辺の宇宙プラズマ環境などの自然現象理解を行います。

■情報システム工学講座

人間とコンピュータが協調する未来において必要となる、人に寄り添うコンピュータシステムの実現に向けて、脳波などの生体情報や日常生活の様々な行動情報を多様なセンサを通じて得る方法、得られた膨大な情報を人間・社会の特性を考慮して数学的にモデリングし、様々なAI技術によって分析・判断する手法、およびVR技術などを用いた利用者への情報提示手法などの研究を実施し、社会にとって有用な情報システムの姿を探ります。

人間の行動を習得するためのセンサ技術やコンピュータ利用技術、その情報を集約するためのネットワーク技術を基本技術として、先進的なソフトウェア応用技術を用いることで、様々な分野で利用できる情報システムの開発を行います。具体的な応用分野として、医療看護支援やITS分野を選び、現場と連携しながら利用価値の高い製品の開発につながる研究開発を行います。また、多数のセンサが生み出す大量のデータを効率的に管理・処理するために、並列計算に特化したハードウェアの応用研究も行います。
※ITS:高度道路交通システム

各種センサを用いて人間情報を取得し、機械学習などの高度なデータ分析を通して、人間情報の工学的応用を目指しています。その一例として、脳情報を解読し、考えるだけでコンピュータを動かすブレインマシンインタフェース(BMI)の開発や、マーケティング分野への応用、さらには心電図や胃電図などの新しい生体情報の計測や解析による看護理工学研究を行います。他大学情報分野の研究室との共同研究も実施しており、基礎研究、応用研究の枠にとらわれず、人間情報に関するテーマを多岐にわたり研究します。

例えば巡回セールスマン問題(厳密に解く実際的時間のアルゴリズムは多分存在しない)については100頂点程度の問題なら、ほぼ確実に短時間で最適解を得るアルゴリズムを発見するなど、自然計算の手法で最適化問題を近似的に解く研究を行います。
近年、電子機器の発展により、生体情報は簡便に計測できるようになりました。世界的な社会の高齢化に伴い、こうした技術への期待はますます高まっています。本研究では生体信号を解析することで、生体系に通底する数理的な仕組みの抽出し、種々の分野への応用を目指しています。


・システムに内在する数理的な構造を抽出すると同時に、そこで捉えきれない要素を実世界とのインタラクションを通じて同定するような、新たなシステム最適化の技法について、現実の事例を取り上げながら研究します。
・数学を基盤とする明確で厳密な意味を持つ言語を用いて、ソフトウェアやハードウェアなどのシステムをデザインし、コンピュータの支援のもとでその正しさを証明する形式手法について研究します。
・実世界と関わりを持つ人間—機械系(マンマシンシステム)、サイバーフィジカルシステム、IoTシステムなどを対象に、数理最適化と形式手法技術を応用し、安全かつ高効率な実システムの設計について研究します。


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