学士課程から始める人工呼吸器の自立支援学習教材の開発

科学研究費補助金・基盤研究(C)・分担 Kaken HP

【研究成果】
学士課程から始める急性期人工呼吸器ケア学習WEBアプリの開発
二本柳圭, 寺島修, 森廣浩一郎
第48回教育システム情報学会全国大会 2023年8月31日

【研究結果の概要】
 近年,教育へのICT利活用が年々盛んに行われています。オンライン講義のツールや学習管理システム(LMS)など,様々なツールが用意され,学生さんが利用されています。このような背景を受け,本研究では看護学部の学生さん向けの教育用Webアプリケーションを開発しました。教育の題材は今後医療現場でさらなる利活用が見込まれる人工呼吸器とし,理系知識を有さない看護学部生でも単なる使用法の習得に留まらない,高い基本原理理解を可能とする環境の構築を図りました。世の中には多くの教育用アプリケーションが存在しますが,このアプリケーションでは,受講生の学習データを学習内容分析として予測回帰モデルなどで解析を行い,学習者に最適な課題や到達度をその都度変化させる点や,ネットワークによるピア評価,学習者同士の働きかけを行う機能を持たせている点に新規性があります。また,このアプリケーションはスマートフォンから利用できるため,看護学部の学生さんが手軽に学びの機会を得られる点も長所として挙げられます。さらに,基本的にはこのアプリケーションは看護学部生の利用を想定していますが,実際に臨床現場で活躍されている方々の復習用のアプリとしての利活用も期待できます。

【今後の展開】
 2020年はコロナウイルス感染症への対応に時間を要した影響もあり,看護学部で学んでらっしゃる学生さんにこのアプリを利用していただく機会を十分に確保できませんでした。また,利用した際の感想を踏まえたアプリケーションの改修を行うことができませんでした。このため,2021年度はオンラインミーティングツールなども活用しながらアプリケーションを利用・検証する機会を多数確保し,十分な検証を行った上,2022年度からアプリケーションの本格運用を始めます。

参考資料

2023年09月10日