機械システム工学科
教授

半導体パッケージや電子機器製造時の自動ハンダ付け工程では,溶融金属と空気/基板/部品の間を熱が移動し,温度分布と相変化(固化/溶融/蒸発)を伴う流れが存在します。この複雑な現象を理解し,製造工程の最適化に役立つシミュレーション技術を開発しています。ハンダ形状を予測し,強度/疲労解析まで可能な統合シミュレーション技術とすることを目指しています。

大気中で液体を扱う製造工程において,液体表面に薄膜が形成され,液の動きが影響を受けることがあります。また,液の動きが膜を変形させ,相互に影響を及ぼします。流体と膜の移動・変形を柔軟に再現可能なシミュレーション技術を開発しています。化学工業,食品工業など,様々な製造工程の最適化に貢献する研究を目指しています。
アルミの高熱伝導性を活かした冷却性能の高い電気自動車用バッテリーケース・フレームを,富山県内企業と協力して開発しています。押出金型設計やアルミ接合のプロと協働し.研究室のもつ熱流動と伝熱の知識を活用しています。
オープンソースCFDソフトウェア OpenFOAM を様々な研究に活用しています。その中で発見した問題点を解決して報告するなど,OpenFOAMの開発にも協力しています。ソースコードの改良・拡張に取り組み,その方法を講習会等で共有しています。
オープンソースCFDやCAEソフトウェアの活用,CAE技術のオープンな場での知識共有などを目指して,オープンCAE勉強会@富山を開催しています。学生・研究者・企業技術者・趣味として学ぶ人など,多様なメンバーが集まり,自由な雰囲気の中で知識を共有する場を提供しています。
研究室の持つ知見・技術を活用して,富山県内外の多くの企業と共同研究を実施しています。流体や熱移動を伴う問題でお困りでしたら,富山県立大学地域連携センターを通してご相談ください。