富山県立大学は動いている 富山県立大学は動いている

工学部

 機械工学に関する確かな基礎学力、幅広い視野、豊かなコミュニケーション能力をもち、持続可能な社会の構築に貢献する機械技術者の育成を目指しています。機械システムの企画から設計、生産、廃棄までを一貫して見渡した「環境調和型ものづくり」技術開発を実験や数値シミュレーションを用いて推進し、課題探求・解決能力の向上を図ると共に、豊かな人間性を育むことに注力しています。

微粒子投射(ウエットブラスト)
による金属の表面強度実験

機械システム工学科 宮島研究室

デジタル粘土を用いた
製品の初期形状生成

機械システム工学科 小林研究室

液冷システムの最適化を目指した
熱流体シミュレーション実験

機械システム工学科 中川研究室

機械システム工学科 遠藤 洋史 准教授

機械システム工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

一口に機械と言っても幅広く、パソコンやスマートフォンといった小型のものから、自動車や飛行機といった大型のものまで、日常生活のあらゆる場面で使われています。まさに機械の技術は現代社会に必要不可欠と言えるでしょう。機械システム工学科では、機械工学の基礎となる4力学(材料力学・流体力学・熱力学・機械力学)をしっかりと学んだ上で、熱流体・固体力学・設計生産・機械材料といった専門的な研究に取り組むことができます。

遠藤先生の研究室ではどんなことを研究していますか。

私の専門分野は高分子材料、なかでもゴムやゲルといった柔らかい材料です。最近力を入れているのは、3Dプリンターを活用したソフトロボットの研究開発です。一般的なロボットは精密な動きができる一方で、動植物のような柔軟な動きはできません。そこでゴムやゲルといった柔らかい材料を用いて、昆虫や植物のような動きを再現し、様々な環境に順応できる「しなやかな」機能を兼ね備えたロボット開発を目指しています。

学科のいいところや、
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

真面目で、学習意欲も高い学生が多いですね。授業で学んだことが、実際の現場で使われていると実感できる機会が多くあるからでしょうか。例えば実際の工作機械に触れられる実習があるほか、2年次に実施するトピックゼミでは企業見学なども行なっています。2022年春にはDX教育研究センター(仮称)が新設されますが、この学科としても新たな装置を取り入れます。デジタル化にも対応しながら、より多角的に機械工学を学ぶことができるよう準備を進めています。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

大学生活の4年間はあっという間です。学業だけでなくサークル活動、アルバイトなど、いろんなことに情熱を持ってチャレンジできる方にぜひ入学していただきたいです。また、大学には全国各地から学生が集まりますので、入学後は交友関係や人脈も広がると思います。富山県は日本海側屈指の「ものづくり県」です。企業規模の大小を問わず魅力ある企業がたくさんありますので、この場所で高い技術を学び、卒業後も活躍してもらいたいと願っています。

主な就職先(過去2年分)

<富山県内>
[学部]エヌアイシー・オートテック、大谷工業、カナヤママシナリー、協和マシン、コーセル、三協立山、シーケー金属、橘開発、立山科学グループ、富山技研、トヨックス、日本空調北陸、北電情報システムサービス、丸栄運輸機工、CKサンエツ、富山市役所
[院]アイシン新和、石金精機、三協立山、立山製薬工場、富山村田製作所、ハウステック、不二越、YKK
<富山県外>
[学部]愛知機械工業、アート金属工業、アルテクス、柿本商会、キッツ、光洋機械工業、シチズンファインデバイス、澁谷工業、スズキ、住友重機械建機クレーン、大同工業、大同メタル工業、竹田設計工業、デンソーテクノ、東芝エレベータ、豊田合成、長野日本無線、日本原子力研究開発機構、ヒラテ技研、三菱電機ビルテクノサービス、ルーフコーポレーション、KOA
[院]キオクシア、千代田製作所、テプコシステムズ、日東工業、ビーネックスソリューションズ、富士高分子工業、北陽電機



 ロボット技術、人工知能、脳科学などの進展により、社会の基盤となる科学技術は大きな転換期を迎えています。 知能口ボット工学科では、「賢い(インテリジェント)ロボット」をキーワードに、ロボット技術、福祉技術、インタフェース技術、超微細加工技術、知的設計技術、デバイス技術などの革新的な技術開発につながる教育と研究を行っています。

デジタルミラーボックスによる
新しい手指リハビリ手法の開発

知能ロボット工学科 小柳研究室

下肢筋力トレーニング装置
ERIK(エリック)

知能ロボット工学科 小柳研究室

コミュニケーションロボットの
プログラミング

知能ロボット工学科 増田研究室

知能デザイン工学実験1
~移動ロボットの制御~

知能ロボット工学科 増田研究室

知能ロボット工学科 大島 徹 教授

知能ロボット工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

ロボットというと二足歩行する人型ロボットをイメージしがちですが、自動車や家電製品、スマートフォンなど、あらゆる工業製品にロボット技術が使われています。この学科では機械工学・電子工学・情報工学という3つの工学分野を基礎として、ロボットはもとより人と同じような情報処理能力をコンピュータに持たせるインタフェース技術や、人に代わって生産現場・医療現場で活躍させるためのセンシング技術など、日本が誇るロボットのさまざまな技術を研究することができます。

大島先生の研究室ではどんなことを研究していますか。

車椅子や義手・義足といった福祉機器にロボット技術を役立てるための研究開発をしています。教科書で学ぶようなロボットのメカニズムやコントロールは、人間が本来持っているものとは違うという前提で、まずは人間(動物)の機能を調べることからスタートします。ロボット工学の世界だけにとどまらず、あらゆる知識と技術を組み合わせながら人間に近い動きをロボットで再現することで、より人に優しく、人を支援できる福祉機器を作ることを目指しています。

学科のいいところや、
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

知能ロボット工学科のいいところは、少人数教育による丁寧な指導のもと、機械工学・電子工学・情報工学という3つの工学分野の基礎を広く学べること。さらに基礎をしっかりと学んだ上で、教科書の先にある、新たな課題を教員たちと一緒に見つけ解決していけることです。整った研究設備と豊富な研究資金のもとで、学生のみなさんには失敗を恐れず、これまでの工学の枠を超えた発想で研究をしてもらいたいです。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

「こんなロボットがあったらいいな」「こんなロボットを作ってみたいな」といった、夢や想いを持った学生さんに出会えることを待ち望んでいます。皆さんの夢や想いを必ず実現させるために、私たち教員は惜しみなく力を貸します。卒業生の就職先を見てもわかるように、ロボットの技術は幅広い分野で必要とされていますし、少子高齢化社会においてはますます期待が高まっていくと考えられます。ぜひ皆さんに、未来を支えるロボット技術者を目指していただきたいです。

主な就職先(過去2年分)

<富山県内>
[学部]コーセル、コマツNTC、サンエツ金属、シーケー金属、立山科学グループ、中村機械、日本抵抗器製作所、ハイテックス、不二越、北陸コンピュータ・サービス、北陸電機製造、松村精型、ユーコム、リッチェル、ワイディシステム
[院]スギノマシン、立山システム研究所、富山富士通、富山村田製作所、北陸コンピュータ・サービス、三菱ケミカル、YKK
<富山県外>
[学部]ウイルテック、エスピーボーン、榎本ビーエー、エフ・シー・シー、シー・ティー・ワイ、シブヤパッケージングシステム、十六銀行、スマートテックリクリエ、タイガー魔法瓶、中部プラントサービス、東レエンジニアリング、トヨタシステムズ、富士ソフト、豊幸、三菱電機エンジニアリング、FUJI、NTTデータMSE
[院]エヌ・ティ・ティ・データ北陸、オークマ、セコム、デンソー、マキタ、三菱電機、メイテック、SMC、WDB工学



 電気電子工学の基礎学力を身につけ、応用力と実践力を養い、豊かな創造性と教養を備えた人材を育成します。持続可能で豊かな社会の構築に貢献するため、電子材料、回路、光・電磁波等の電気電子工学の幅広い技術を基盤として、エネルギー、情報システムや制御など様々な分野の教育研究に取り組み、社会の変化に柔軟に対応できる高度な専門技術者および研究者を養成します。

ランガサイト系単結晶
CNGASの育成

電気電子工学科 唐木研究室

9色の色を撮影する
特殊カメラを使った実験

電気電子工学科 大寺研究室

電気電子工学科 石坂 圭吾 教授

電気電子工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

すべてのモノがインターネットにつながるIoT時代に不可欠な、電気電子の基盤となる知識・技術を学べる学科です。電子回路、光・電磁波、システム制御、パワーエレクトロニクスなど幅広い分野の研究を行っており、これらはカメラやスマートフォン、ロボット、新幹線など、私たちの身近なところで活用されています。研究対象はどれも目に見えづらいものばかりですが、「可視化」を一つのキーワードに、学生の皆さんが学びやすいような工夫をしています。

石坂先生の研究室ではどんなことを研究していますか。

宇宙空間における電波を調査する研究を行っています。調査のための観測機器も、学生たちの手で設計・開発しています。JAXA(宇宙航空研究開発機構)のロケットなどに搭載して打ち上げられるのですが、学生たちも開発に苦労する分、喜びは大きいと思いますね。そこから得られたデータを解析することによって、宇宙空間中の電波に関わるいろいろなことがわかってきます。また、電波受信機開発のノウハウを地上にも応用し、登山者位置検知システムの開発なども行っています。

学科のいいところや、
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

ハードウェアとソフトウェアの両方を学べることが強みです。どちらかだけでは成立しないので、実際の現場でも、両方に精通している人材が求められています。また、実験に力を入れていることも特長です。現代はものを作る行為自体が少なくなり、シミュレーションで終わってしまうことも多くあるなかで、身をもってトライ&エラーを体験できるのがいいところだと思います。学生たちも机に向かっているよりは、手を動かすことが好きな方が多いですね。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

もちろん企業でもものづくりはできますが、大学でしかできないものづくりがたくさんあります。失敗を恐れず、時間を忘れて熱中できるのは、大学ならではだと思います。「手を動かしてものを作りたい」という高校生の皆さんにぜひ入学していただき、この大変さと面白さを味わってほしいですね。先生たちも世界の最先端を走っている方ばかりなので、富山県立大学で学んだことを、これからの人生の自信につなげてほしいと思います。

想定される就職先

・電子部品 ・電子機器 ・システム開発 ・製造業 ・情報系 などの企業
【 参考 】電子・情報工学科の電子系研究室の主な就職先
<富山県内>

[学部]キタムラ機械、高志インテック、コーセル、三晶MEC、ソフト、日本オープンシステムズ、北陸電気工業
[院]富山村田製作所、シキノハイテック、北陸電気工業、立山科学グループ、ユーコム
<富山県外>
[学部]アイシン・エィ・ダブリュ工業、シーキューブ、総合システムリサーチ、松浦機械製作所、OKIソフトウェア
[院]セイコーエプソン、東芝メモリ、パナソニックシステムネットワークス開発研究所、富士通



 情報システム工学科では、情報工学の基礎を幅広く研究するとともに、高度な情報システム技術の研究を推進し、これらを通じて最先端の情報システムに関わる創造力と実践力を備え、グローバルな活躍と地域への貢献ができる人材を育成します。教養教育を土台として、情報工学の様々な分野に関する専門科目を通じ、高度な技術を学び専門性を高めます。さらにアクティブラーニングや少人数教育体制により、情報システム工学の体系的な知識を身に付けるとともに、創造性、主体性、協調性を養うことができます。

簡単!
ビジュアルプログラミング

情報システム工学科 奥原研究室

プログラミングを用いた
画像認識

情報システム工学科 西原研究室

仮想力覚を強くする実験

情報システム工学科 中田研究室

レンチキュラレンズを用いた
3D映像の実験

情報システム工学科 中田研究室

情報システム工学科 榊原 一紀 准教授

情報システム工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

スマートフォンから企業の基幹システムに至るまで、世の中の随所に存在するコンピュータに関する学問を学べます。具体的には、その動作原理やそれによるサービスなどで情報の流れをどう設計したら、社会をどう変えられるのかについて研究します。また、人の働き方を変えるであろうAIも研究対象のひとつ。情報システム工学科は、コンピュータだけでなく、コンピュータと人、コンピュータと社会、両者の関係を考えていく学科です。

榊原准教授は、どんな研究をされていますか。

システムを構成する複数の要素に対して、効果的な相互作用などを考える新たな学問領域「システム学」を、学内外の研究者と共に作ろうとしています。具体例が自動運転プロジェクト。3,000台以上の自動運転車を群として動かすための理論を研究しています。また、タンパク質の機能発生メカニズムの解明や、戦前期の職業婦人への社会意識の抽出など、他学科の先生と共同で研究を進めています。すべての共通点は、複数の要素からなる点です。要素と要素の関係を解き明かす研究に取り組んでいます。

富山県立大学の学部のいいところや
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

コンパクトさによる、学科横断的な気運・気風が非常に高い印象ですね。他学科の先生と研究ができているのも、気軽なコミュニケーションがとりやすいからでしょう。これからは看護学部と看工連携の研究会を組織していきます。看護が得意とする「人の扱い方や見方」に対して、情報のテクニックを組み合わせることで新たな可能性を生み出せるのではと思っています。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

本学科の就職先には、システムエンジニア、コンピュータプログラマーなどがありますが、数学や情報理論などの体系を知ったうえでプログラムを作ることが大事だと考えています。その信念のもとに、基礎から応用まで幅広い教育をしています。学問だけでなく、教員や学生との出会いによって貴重な体験をしてほしいですね。新しい知を生み出すためにも、大いなる無駄をしていただきたい。それが、いつか何かの役に立つかもしれません。

想定される就職先

・IT関連産業 ・ソフトウェア・システム開発企業 ・電子、電子部品メーカー など
【 参考 】電子・情報工学科の情報系研究室の主な就職先
<富山県内>

[学部]インテック、コムテックス、日本オープンシステムズ、日本ソフテック、パナソニックデバイスエンジニアリング、北銀ソフトウェア、北電情報システムサービス、リッチェル
[院]インテック、富山富士通、北電情報システムサービス、北陸コンピュータ・サービス、YKK
<富山県外>
[学部]ソラマス・ソフトウェア・サービス、チモロ、トラスト・ネクストソリューションズ、リコーITソリューションズ
[院]オリオン機械、ソフトバンク、日本電産、フォーカスシステムズ、本田技研工業、モアソンジャパン、DMM.comグループ、KDDI、NECソリューションイノベータ、村田製作所



 環境問題の解決に必要な環境工学の専門知識と、安全で持続可能な社会づくリに必要な土木工学の専門知識をあわせて理解し、循環型社会の形成を担う提案力と実行力のあるエンジニアを育成します。土、水、大気、生物などの自然環境と人が生活する社会環境が関わることで生じる環境問題を、地域レベルから地球規模まで体系的に理解します。その環境問題の解決のために様々な角度から専門教育と研究を実践し、持続可能な社会づくリに取り組んでいます。

鳥骨炭で
水のフッ素を除去する実験

環境・社会基盤工学科 川上研究室

水災害を事前に想定する

環境・社会基盤工学科 呉研究室

湖の生態系と水質の調査

環境・社会基盤工学科 坂本研究室

電柱のひび割れ発生を分析する

環境・社会基盤工学科 伊藤研究室

センサを用いたコンクリートの
内部ひずみ測定

環境・社会基盤工学科 伊藤研究室

アルカリ骨材反応(ASR)に
よるコンクリート劣化を調べる

環境・社会基盤工学科 伊藤研究室

大気中の
ホルムアルデヒド濃度を測る

環境・社会基盤工学科 渡辺研究室

環境・社会基盤工学科 久加 朋子 准教授

環境・社会基盤工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

環境問題の解決に必要な環境工学の専門知識と、安全で持続可能な社会づくりに必要な土木工学の専門知識を併せ持ったエンジニアを目指せることが、本学科の特徴です。具体的には、自然と社会のすべてを対象に大気汚染、地球温暖化、山・川・海の保全、水質・土壌の管理・改善、生態系の保全、安全な社会インフラ、コンクリート素材、廃棄物の処理、リサイクル、災害に強いまちづくり、エネルギー問題、地域経済・産業の活性などを学ぶことができます。他の大学にはない幅広い知識を得られるため、1つの学問では対処し難い問題に対しても柔軟に対処できるようになります。また、私の研究室では、川の防災や土木工学に関する勉強や研究に取り組むことができます。

久加先生の研究室ではどんなことを行われていますか。

川の中に侵入する樹木が災害にどのような影響を与えるか。これが今の世界的な問題であり、私が最も力を注いでいる研究テーマでもあります。例えば雨が少ない年が数年続き、川の中に侵入した樹木が簡単に抜けなくなると、大規模な出水時に水位が上昇したり、流路が変わったりと危険な状況が起こり得るようになります。そのため、樹木が侵入するプロセスと被災に至るプロセスに着目して、現地データの分析や室内の水路実験、シミュレーションモデルの確立などを実施。防災上、樹木の伐採が必要な箇所とそうでない箇所をしっかりとデータで示すことができるよう、国土交通省と情報共有しながら取り組んでいます。今秋からは庄川、来年には常願寺川を研究する予定です。

富山県立大学と環境・社会基盤工学科のいいところや、
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

真面目な学生が多いですね。授業中に居眠りをしている学生はいませんし、出席率もいいです。校舎内のフリースペースで遅い時間まで勉強している姿を見かけることも多いですね。校舎もきれいで快適。設備も充実していますし、勉強する環境が整っていると思います。また、小規模な大学ならではの良さといえば、先生と学生との距離が近いことでしょうか。分からないことは気軽に質問できる雰囲気があります。学生同士も仲が良さそうですね。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

環境・社会基盤工学科では、多くの人たちが安全に生活できるよう、社会基盤の構築に必要な基礎知識を勉強することができます。しかも、就職先がたくさんあります。特に土木工学の専門知識を身につけた人材を求めている会社は全国的に数多くありますが、現状は人材不足なので引く手数多。将来の選択肢が幅広く、就職先の心配が要らないので、大学3年生になるとここに来てよかったと思う学生が多いみたいですよ。

主な就職先(過去2年分)

<富山県内>
[学部]川田工業、塩谷建設、上智、新日本コンサルタント、日本海建興、北栄電設、北電技術コンサルタント、北陸コンサルタント、松原建設、丸新志鷹建設、YKK AP、富山県庁、富山市役所
[院]大高建設、新日本コンサルタント、富山県庁
<富山県外>
[学部]オーセンテック、ケミカルグラウト、ジビル調査設計、昭和コンクリート工業、新富産業、新日本設計、大日本コンサルタント、大日本土木、東洋設計、中日本ハイウェイ・エンジニアリング名古屋、名古屋鉄道、日本海コンサルタント、三井住友建設、名工建設、守谷商会、矢作建設工業、菱機工業、AGC若狭化学、愛知県庁、岐阜市役所、国土交通省北陸地方整備局、小松市役所、滋賀県庁、名古屋市役所
[院]エイベックス、奥村組、大日本コンサルタント、日本工営



 生命現象を工学的視点から研究する生物工学(バイオテクノロジー)の役割はますます大きくなっています。生物は様々な化学物質を介して活動しています。本学科では、この化学物質を介した生命現象を解明し、化合物の機能や生命現象の機構を利活用する研究を行うため、化学と生物学を重視した教育プログラムを実施します。すなわち、有機化学、生化学、分子生物学を基盤とし、これらを酵素化学、応用微生物学、食品科学、植物工学、生物情報学まで発展させ、幅広い生物工学の知識や考え方を身に付けた人材を育成します。自然環境と調和するバイオテクノロジーによる豊かな社会をつくり、生命・食・環境にかかわる課題を解決する研究を展開します。

タンパク質の構造を決定する実験

生物工学科 浅野研究室

イソメラーゼを抽出する実験

生物工学科 伊藤研究室

遺伝子改変動物を用いた
ビタミンD作用の解明

生物工学科 生城研究室

生物工学科 浅野 泰久 教授

生物工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

生物の機能を開発・解析して、その機能を広く産業(ものづくり)に利用する「バイオテクノロジー」を学べます。本学科では、まだまだ不思議だらけの自然にアタックし、自らが発見した未知の化合物、酵素反応、現象などを次々と明らかにできるところに、その強みと面白さがあります。発見した化合物は薬になったり、食品成分になったり、周辺のしくみを解明して基礎的な生命化学の課題が生まれたりと、広範囲に渡ります。主な就職先は医薬品産業、化学産業、食品産業の順であることからも分かるように、幅広い分野の知識を得られることも大きな魅力です。

浅野先生の研究室ではどんなことを研究していますか。

朝食べたご飯が消化するのは、酵素というタンパク質のおかげです。私の研究室では、その酵素をものづくりに利用する方法を考えていきます。実際に、赤ちゃんの血液中のアミノ酸量を測る検査薬は、厚生労働省の認可を得て20年以上使われました。他にも、味の素と共同研究によって、イノシン酸という旨味成分をつくる酵素を開発したり、世界中で70万トン以上生産されているアクリルアミドの合成に使われるニトリルヒドラターゼという酵素などが実用化されています。これからも産業界と密接にコンタクトして、実用化に挑んでいきたいですね。

富山県立大学の学科のいいところや
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

生物工学科は、3年後期から研究室配属になるため、教員と近い距離で学べます。研究室には常に数名の外国人学生を入れていますが、彼らは命がけで富山に学びに来ており、学問に対する熱意や、その実力は高いと言えます。本学の学生も非常に優秀であり、彼らから色々なことを学びながら一緒に真摯に研究に取り組んでいます。今後、看護学部が新設されますが、看護師の国家試験のレベルは高いため、看護学部の学生の姿からも刺激を受けてほしいと思っています。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

素晴らしい設備を備えた環境で、外国人とともに存分に研究に挑戦し、一緒に学べます。また、大学院では、できるだけ外国に連れて行くようにしています。その理由は、若い頃に外国に行くと、自分の活躍の場が海外にも広がっていると自然に考えられるようになるからです。大学では留学制度等もあるので、そちらも利用してください。何事も攻めの姿勢で取り組めば、自分が人生の主人公になれます。

主な就職先(過去2年分)

<富山県内>
[学部]救急薬品工業、協和ファーマケミカル、廣貫堂、シーケー金属、ジャパンメディック、
新新薬品工業、第一薬品工業、大和薬品工業、立山科学グループ、立山電化工業、東亜薬品、東興薬品工業、富山小林製薬、日東メディック、富士フイルム富山化学、前田薬品工業、陽進堂、リードケミカル、AWS
[院]救急薬品工業、シミックCOM、十全化学、大和薬品工業、阪神ホールディングス、富士製薬工業、富士薬品、陽進堂、リードケミカル
<富山県外>
[学部]一正蒲鉾、クリタ分析センター、中部薬品、冨木医療器、日本点眼薬研究所、ホクト、ワイエムシイ
[院]愛知水と緑の公社、天野エンザイム、オリザ油化、協和発酵バイオ、黒金化成、白鳥製薬、日新薬品工業、山梨罐詰



 医薬品、食品および化学関連分野で活躍できる創造力と実践力を兼ね備えた人材を育成し、健康長寿社会の実現に向けて、優れた医薬品の開発・製造に貢献します。物理、化学、生物の幅広い学問領域を基礎として、工学的視点から安全かつ優れた効能をもつ医薬品の開発・製造および先端医療技術の開発に取り組みます。近未来の超高齢社会における医療・福祉に関する諸課題を解決するため、医薬品開発・製造に係る教育研究拠点の構築を目指します。

血液中の薬の濃度や
代謝物を調べる

医薬品工学科 バイオ医薬品工学講座

マイクロ流路デバイスで
点眼剤を作る

医薬品工学科 村上研究室

医薬品工学科 磯貝 泰弘 教授

医薬品工学科は、どんなことを研究できる学科ですか。

有機化学の知識を活かして薬を作る「製薬化学講座」と、バイオの知識を使って薬を作る「バイオ医薬講座」の2講座があり、原料探しから薬の製造、品質管理、パッケージまで薬にまつわるすべてを学べます。製薬化学講座で学ぶ低分子化合物は、薬産業を支えてきたものであり、現在の市販薬のほとんどに活かされています。一方、バイオ医薬は、低分子化合物では対応しきれない病のために急激に進んでいる分野です。その両方を学びながら最終的に好きな方向を選べるのが、本学科の魅力です。

磯貝先生の研究室ではどんなことを研究していますか。

現在、ガンやリュウマチの特効薬として期待されているバイオ医薬品は、原料となるタンパク質が不安定で取り扱いが難しく、製造や品質管理に莫大な時間と費用が費やされているため、大変高価な薬になっています。そこで、私の研究室では、低コストで安定なバイオ医薬品の実現を目指して研究を行っています。例えば、天然のヒト型抗体の代わりにより安定な人工タンパク質や低分子抗体を利用した薬剤の開発です。また、非常に高品質なクジラタンパク質の分子進化について研究することにより、既存のバイオ医薬品の改良に必要な知識を集めています。

富山県立大学の学科のいいところや
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

医薬品工学科には、私がかつて勤めていた理化学研究所とほぼ同等の設備が整っており、国内の大学における学生一人あたりの設備としてはトップクラスといえるでしょう。非常に恵まれた環境だと思います。また、いろいろな分野に特化にした教員たちはオープンマインドな方が多く、学生の意思を尊重する教育が行われています。教員と学生だけでなく、学長、事務局などすべてのつながりが密なため、一人ひとりと深く交流できるところも、この大学の魅力だと思います。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

ITと並び科学技術の最先端分野であるバイオは、これからますます重要になっていく技術であり、将来的に非常に有望です。薬だけでなく、食品や化粧品など、幅広い分野に知識や技術を活かせるため、多くの若者に目指してもらいたいですね。薬に関心のある人はもちろんのこと、生き物に関心のある人も、ぜひ医薬品工学科に来てください。

主な就職先

<富山県内>
[学部]片山製薬所、救急薬品工業、協和ファーマケミカル、黒田化学、香栄興業、ジャパンメディック、新新薬品工業、ダイト、東亜薬品、富士薬品、リードケミカル
<富山県外>
[学部]朝日インテック、オープンハウス、ニプロ医工



看護学部

  4年間で看護学をしっかり学ぶために、カリキュラムを看護師育成に特化しました。質の高い看護の提供に重要となるのが看護基礎教育です。
  看護学部ではこの看護基礎教育を重視し、専門的知識・技術の教育にとどまらず、課題対応能力や研究能力を十分に培い、高度化する医療や超高齢社会に伴う看護の役割拡大に対応できる教育を目指しています。

妊婦ジャケットを用いた
妊婦体験

看護学科 母性看護学講座

新生児モデルを用いた沐浴

看護学科 母性看護学講座

看護学部 看護学科 桒子 嘉美 教授

看護学科の特色について教えてください。

高度化する医療や超高齢化社会にともなって、求められる看護師の役割は拡大しています。本学科は県立大学として、それらに対応できる広い視野をもった看護師の育成を目指しています。エビデンスに基づいた看護を大学の4年間でしっかりと学んでいただくために、あえて看護師育成に特化していることが特長です。また、国内で初めてフランス発祥のケア技法「ユマニチュード」を看護教育に導入していることでも、全国から注目を集めています。

桒子先生は、どんな研究をされていますか。

私が担当しているのは成人看護学における急性期領域です。急性期は変化が目まぐるしく、それに応じた看護展開が求められますが、学生たちがその状況を的確に把握することは困難です。そこで、急性期に必要とされる看護実践を分かりやすく学ぶための教材を研究開発しています。実際の患者さんのエピソードを交えたりしながら、どうしたら学生の理解が深まるか、学んだ知識を生かせるかを、講義や実習といった学習方法を含めて検討しています。

学科のいいところや、
学生の雰囲気はいかがでしょうか。

いいところの一つは、先端医療を提供している富山県立中央病院や、 本学工学部との運携によって、 幅広い視点から看護を学べることです。また、富山県看護協会をはじめ、これまで富山県の看護を支えてこられた看護職の皆さまの支援が心強いです。もう一つは、自分の興味があることや、将来役に立つと思うことを自由に学びやすい環境が整っていることです。学生たちの自己学修力を高めることで、医療現場のリーダー的存在になれる人材を育てていくことが本学科の目標でもあります。

富山県立大学を目指している高校生の皆さんへ
応援メッセージをください。

看護はとても素晴らしい職業だと思います。病気になった患者さんをケアするだけでなく、病気を未然に防ぐための健康増進や、病気になった後の社会復帰においても、対象者の一番近い存在になることができます。キャリア形成や経済的な自立ができるという点でも、国家資格を取得するメリットは大きいので、ぜひ一人でも多くの方に看護を目指していただきたいです。私たちも新しい視点を持った皆さんとともに、より多角的に、多様性に応えていく看護を学んでいきたいです。

想定される就職先

・病院 ・診療所 ・訪問介護ステーション ・保育所 ・保健福祉施設 ・企業(産業看護師)