Laboratory

研究分野 水文・水資源工学(Hydrology and Water Resources Engineering)
教員 手計 太一 准教授
【高校生の皆さんへ】

本研究室では、「水」に関わる科学を研究しています。特に、地球規模、地域レベルでの水の動きを追跡し、世界中の人々が水に困ることのない世界をつくるために研究しています。

水が多過ぎれば、洪水となり人々の命や財産を奪います。多くの施設が破壊され、長期にわたって生活に困ります。一方、水が少な過ぎれば、渇水、干ばつといった社会生活や農業活動に大きな影響を及ぼし、子供や老人などの命を奪います。水が多過ぎても、少な過ぎても、非衛生的な環境から感染症が広がり、さらに多くの人々の命を奪います。

いまのところ、宇宙の中で水が気体・液体・個体の3相が同時に存在しているのは地球だけです。これらはそれぞれ、水蒸気、河川水・海水・湖水、氷として様々な場所で同時に存在しています。「水循環工学」の講義では、これらの水の循環過程を物理的に理解し、資源としての水について考えます。気候変動にともなって水循環過程、そして水資源の地域、時間的な分布が大きく変化することが予測されています。特に、液体としての水の流れ、例えば河川の水の流れについて詳細に学修するのは「水理学1」、「水理学2」、「水理実験」です。高校で学ぶ力学を基礎としながら、理解を深める内容になっています。普段目にしている自然から多くのことを学ぶことができます。身近な現象を具体例や例題演習として、学修します。数学や物理の深い理解は、多くの新しい発見があります。水を通して、社会に貢献してみませんか?
【大学院進学を志望する皆さんへ】

現在、研究室では次のテーマの研究が進行中です。いずれも、校費、科研費、民間企業との共同研究費、奨学寄附金などの資金援助の下、水理学、水文学、水資源学など幅広い分野の研究を実施しています。

・新しい基本高水流量の算出方法の提案
・黒部川扇状地における地下水・熱の利用
・ハイドロフォンを用いた土砂量推定手法の開発
・分布型流出モデルを利用した積雪地域の水循環変動
・河川感潮域における塩淡2層密度流の流体力学
・黒部川、常願寺川、神通川、庄川、小矢部川の河川流況の解析

小矢部川の蛇行部の流況の数値計算結果

・開発途上国を対象とした大規模ダム貯水池の実用的最適運用方法の開発(タイ国)

その他にも、土木工学、水理学、水文学、水資源学など幅広いテーマについて研究しています。基本的には、学生本人の希望に沿ってテーマを決めます。

個人用PCは各人1台、数値計算用サーバも用意しています。分布型流出モデル、地下水モデル、平面2次元河川・河床変動モデル、3次元河川流れ・河床変動解析モデル、平面2次元氾濫解析などを高速で計算できます。プログラミング言語は、FORTRAN、C++を中心に利用しています。

本研究室では、ADCP(ドップラー型多層流向流速計1200 kHz)、地中レーダ、電気探査機、土石流実験水路(共有)、25m開水路実験装置を所有しており、野外での観測を独自に実施できる体制です。
【研究室の様子】

学部生、大学院生ともに必ず一人1テーマで完結する内容を研究しています。しかし、現地観測や実験は一人ではできません。全員がお互いの研究に協力することで、広い視点で物事を見る力を身につけます。

 
この写真は、研究室全員で実施している地下水調査の引き継ぎ風景です。先輩たちから教えてもらっている風景です。


この写真は、現地調査後に、雪原で卒業アルバムの写真を撮影している様子です。一年も経たずに、みんなとても仲良くなります。


この写真は、2012年度末に開催した卒業生をお祝いする送別会です。卒業生がお世話になった自治体、企業などの方々をお招きして、御礼をする会でもあります。本研究室は、日頃から社会と密接に関係した研究や生活であるため、学生たちが大きく成長します。

 
毎年3〜4月、研究室有志でホタルイカ漁をしています。県内外出身問わず、体験したことがないと思います。富山の自然を体感してください。


不定期に、BBQや飲み会を企画しています。
【就職・進路】
学部生
本学大学院進学、富山大学大学院進学、国土交通省北陸地方整備局、国土交通省中部地方整備局、富山県庁、富山市役所、長野市役所
(前職場:福岡大学大学院進学、九州大学大学院進学、東京都庁、福岡市役所、新宿区役所、苅田町役場、潟Tニックス)
院生
(前職場:福岡市役所、首都高速道路梶A日本工営、八千代エンジニアリング)
【教員の主要職歴】
2002年:独立行政法人土木研究所 研究員
2006年:福岡大学 工学部 社会デザイン工学科 助手
2007年:福岡大学 工学部 社会デザイン工学科 助教
2009年:富山県立大学 工学部 環境工学科 講師
2013年:京都大学 防災研究所 水資源環境研究センター 客員准教授
2014年:富山県立大学 工学部 環境工学科 准教授(現職)

【教員の主要学歴】
2000年:中央大学 理工学部 土木工学科 卒業
2002年:中央大学大学院 理工学研究科 土木工学専攻 博士前期課程 修了
2006年:中央大学大学院 理工学研究科 土木工学専攻博士後期課程 博士(工学)

【社会活動】
国土交通省富山河川国道事務所リバーカウンセラー
神通川流域有識者会議委員
国土交通省北陸地方整備局水文観測委員会委員
富山県公共事業評価委員会委員
富山県河川整備計画検討委員会委員
砺波市地下水・水質保全等検討委員会委員
2011年タイ洪水 国土交通省・土木学会合同調査団

【研究費獲得状況(H25年度)】
科研費(若手B)、民間企業からの受託研究費、奨励寄附金



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