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【植物機能工学講座を希望する方へ望むこと】

あいさつをきちんとできる朝の「おはようございます」、帰宅時の「お先に失礼します」は当たり前のことですが全員お互いにしましょう。これがなくて通用する世界はありません。廊下等で人にあった時の「こんにちは」などの挨拶も、外部から来た人にとって本学を評価する大きなポイントとなっています。諸外国では自分が怪しい者ではないことの証明として、挨拶は身を守る手段の1つでもあります。

夜型でない朝9時にはきちんと研究室に来ていること。寝坊した分、夜中にシフトし、さらに次の日遅くなるという悪循環型は絶対に避けて下さい。夜中に一人で実験することは安全面だけでなく、周囲の助言やサポートを求めるときにそれが不可能になります。スタッフも9時〜17時のコアタイムには極力研究室にいるようにします。

スタッフへの連絡を忘れずできる体調不良、就職活動や家の用事などで大学を休んだり、遅刻したりする場合には、人づてではなく必ずスタッフに直接連絡すること。一人暮らしの人が家で倒れていて誰も気づかなかった・・などという人情味のない状況には絶対にしたくありません。

メリハリを利かせられるただやみくもに丸一日研究室にいるだけでは何も意味がありません。決められた時間の中で、目標を持って効率的に研究する癖をつけるようにして下さい。会社では勤務時間とその内容に応じて給料が支払われますので、学生時代にきちんとした習慣を身につけておくことが大事です。遊ぶときは飲み会、運動、カラオケ、趣味など思いっきりガス抜きをしてください。「遊ぶときは遊び、研究するときは研究する」というメリハリが大事です。

周囲の人と仲良くできる研究は決して一人でやっているものではなく、全員で協力してやるものです。テーマは一人一人別ですが、試薬や器具の在処や使い方、機器の操作方法など一人で全て覚えられるわけなどありません。研究室の仲間に聞きながらお互い助け合い、分からない点を補うことができてはじめて一人前の研究者です。また、助け合うばかりではなく、時には刺激しあってライバルともなる仲間は、「戦友」として一生良い関係を築いていけるでしょう。当然のことながら、研究室の中だけでなく違う講座の仲間も大事です。異なる観点から研究のヒントを得ることができ、頼りになるものです。

4S(整理、整頓、清潔、掃除)を遵守できる社会に出てからもこれは絶対ですので、学生のうちから体にたたき込んでおいて下さい。よい結果は綺麗な環境から生まれます。我々の講座は個人の実験台というものは作っておらず、全てを共通のスペースとして使用します。一仕事終わったら、必ず片付けをしてから実験室を出ること。やりっぱなしにして器具やサンプルを放置したまま帰宅・・などということは絶対に避けて下さい。

有機化学が好きである化学の視点から植物を研究する」ことが研究室のモットーです。化学式と電子論が好きになるように有機化学の講義をよく学習してきて下さい。

毎日植物の世話と観察ができる私たち人間は毎日食事をしないと生きていけません。植物もエサ(水やりと温度、日照管理)を怠ると必ず死んでしまいます。土日、祝日関係無くやらねばならないことですので責任をもって行ってください。自分の研究対象の植物や培養細胞に愛情を持つことが大事です。

実験記録をきちんとつけられる基本的に我々の講座では一人一テーマですので、学生実験とは異なり「自分だけ」が頼りです。長い時間かけて研究した成果をいい加減に記録したばかりに、いざ報告会や卒論の時に使おうと思っても何が何だか判らなくなるような最悪の事態はあってはなりません。実験ノートや電子データは、自分だけが判ればいいというものではなく、第三者が見ても理解できるものでなくてはいけません。

期限を守れる研究室の決めごとであるプログレス発表や卒論発表などの資料添削など、期限を決められたら、それを死守すること。それがずれることで他の人にも迷惑がかかることを理解して下さい。スタッフは、限られた人数と時間の中で学生全員に均等に指導をしないといけないのです。

望ましくは、一日最低、学部生は8時間、院生は10時間実験するいろいろ意見もありますが、皆さんの大事な評価ポイントの一つとして、どれだけ体が動くか・・ということがあります。少なくとも、ウィークデーにここにあげた時間位は実験台等に座って実験する気力と体力は必要です。植物の研究は微生物と比較してスパンが長いものですので、一旦しかけたらそのまま数ヶ月待ち・・ということも往々にしてありますが、日々様々な条件を変えて実験しないとデータはいつまでたっても蓄積されません。一つの実験の結果をみてから次の実験を、などと悠長なことをいっていたら、何も成果がないままあっという間に一年経ってしまいます。


以上書いてきた内容はいかがでしたか?

私達スタッフも学生の頃、先生達からこれらのことを指導されてきました。皆さんの目には厳しいと写るかも知れませんが、時代が変わっても社会で生きていく上で大事なことは変わりません。

もちろん皆さんが最初からこれらのことを全てできるとは思っていませんし、これを守れない人は講座に受け入れない、ということではありません。卒業/修了までにこれらのことを私達と一緒に学び、自分を高めていきましょう、というお互いの決意表明と受け取って下さい。私達は全力で指導します。皆さんも正面からぶつかってきて下さい。

私達スタッフと学生さんとの相互の信頼関係のもと、一緒に頑張っていきましょう!