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植物機能工学講座に興味のある方、研究室で研鑽を積みたい方、大歓迎です。
配属/進学を希望される方は、以下を参考の上、スタッフまでご一報ください。詳細をお知らせいたします。
見学希望者も随時募集しています。

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入試情報は、大学HPに詳細がありますので、熟読してください。

【植物機能工学講座の研究に必要な学問体系】

 植物機能工学講座の研究のベースとなる分野は、有機化学、生化学、植物細胞工学、分子生物学、微生物学、生物情報学、分析化学です。これらを総合的に駆使することで、当講座独自の観点から植物機能の解明とその利用を目指した研究を進めることができ、高い優位性があるものと考えています。これらの科目は、学部、大学院のカリキュラムでも力を入れて取り組んでいる学問体系です。当講座では、このように各分野の技術を複合的に用いて研究を進めていますが、どのような研究テーマであっても、「精製」「定量」の2つが根幹となっています。

有機化学:植物の代謝産物はその9割以上が有機化合物です。当講座では特に、二次代謝産物を対象として研究を行っています。二次代謝産物の機能を研究するためには、その化学構造を理解しつつ、物質を手にとって研究することが重要です。具体的には、植物体や植物培養細胞からの「単離、構造解析」や、研究対象としている化合物やそのアナログ、さらには酵素反応に使う基質の「化学合成」が必要になります。そのためには、有機化学に対する深い知識と興味があることが必要です。

植物細胞工学:植物培養細胞を使った研究を行っています。無菌的な培養操作、遺伝子組換え、細胞の顕微観察などの技術が求められます。

分子生物学:植物の分子育種(当講座では特に遺伝子組換え培養細胞の作出)や酵素遺伝子のクローニング、異種発現酵素の作成にはなくてはならない技術です。最近はキットを用いて誰でも簡単にできるようになった感覚がありますが、いまでも植物への遺伝子導入は難しい技術の一つです。キットばかりに頼って研究していると、うまくいかなくなった時や改良して実験したい時に全く役に立ちませんので、できる限り自分で試薬を作って実験することと、キットを使うにしてもその原理を十分に理解した上で使うことが大事です。

生化学:植物に限りませんが、生物における代謝反応は計算され尽くした酵素反応によって生体物質を効率的に変換することで成り立っています。当講座では特に、二次代謝生合成酵素を対象として、その精製と機能解明を進めています。生命現象を化学的に研究する生化学に対する深い知識と興味があることが必要です。

微生物学:植物と微生物は全く別の生き物であり、一見、関連があるようには思えませんが、土に根を張って水や養分を吸収している植物にとって、土壌中や体内の微生物との関係は非常に大きいものです。ある説によると、植物の根の半分ほどは微生物でできているとも言われています。また、植物の抗菌性二次代謝産物を研究する上では、植物の病原菌(糸状菌や細菌)についても理解しておく必要があります。さらに言えば、分子生物学実験は、大腸菌を使うことが前提となっていますし、異種発現酵素を作成する際にも、大腸菌や酵母といった微生物を使います。

生物情報学:遺伝子情報に関するデータベースは日々更新されています。自分の研究している遺伝子の機能解析や系統解析など、生物情報学の専門家でなくても、ルーチンワークの一つとして接していく必要があります。

分析化学:植物体内の一次代謝産物や二次代謝産物をきちんと定量するスキルは100年前ならともかく、巷に分析機器があふれる今の時代では、必須のものです。HPLCやGLCを扱えることはもちろん、NMR、MS、IRなどの機器分析も必須の技術です。


【植物機能工学講座を希望する方へ望むこと】


 植物機能工学講座では、スタッフと学生が一丸となって研究を進めていきたいと考えています。興味のある方は、ぜひ門をたたいてください(下の扉をクリック)。