<目的>
本シンポジウムは一般市民に向けて、海洋深層水や和漢薬など身近な例を題材とし、地域におけるバイオテクノロジーの広がりについて紹介します。すなわち、食品、医薬、化学、環境など幅広い分野で重要な役割を果たしているバイオテクノロジーが、いかに生活のなかで定着し役立っているかを説明するとともに、現在話題になっているゲノム研究と遺伝子組換え技術について理解を深めてもらい、21世紀がバイオテクノロジーの時代であることを概説します。
<プログラム>
13:00〜13:10 開会の辞 日本生物工学会中部支部長 関口 順一教授
13:10〜14:00 「富山湾深層水の潜在力」富山県立大工学部 古米 保教授
海洋深層水のバイオへの利用について概説します。
日本海の水深200m-300m以深には、日本海固有水と呼ばれる、低温で、栄養塩に富む清浄な水塊があり、日本海全海水の80%を占めると言われています。1995年富山県は、滑川市の沖合2,600m、水深321mからの採水設備を完成させました。そこで、富山県立大学では、深層水の非水産分野利用研究として「深層水由来微生物による創薬リードの探索研究」と「電解機能深層水の利用研究」を開始しました。ここでは、これまでの研究成果について紹介します。
14:00〜14:50 「逆風に立ち向かう遺伝子組換え植物」 奈良先端科学技術大学院大学
新名 惇彦教授
植物ゲノム及び遺伝子組換え食品の安全性について説明を行います。
休憩
15:10〜16:00 「お酒とバイオテクノロジー」福井県食品加工研究所 久保 義人博士
身近なバイオとして“うまい酒”について、細胞融合育種も含めて説明します。
・お酒の分類と日本酒の特徴
・日本酒の製造工程の紹介
・バイオ (遺伝子工学)を活用した取り組みの紹介
16:00〜16:50 「科学から見た和漢薬」カネボウ漢方ヘルスケア研究所長 荻野 文雄博士
「くすりの富山」として、一般になじみの深い和漢薬とバイオについて概説します。
16:50〜17:00 閉会の辞
<参加申し込み方法>
フォーラム参加希望者は、1)氏名、2)住所、3)所属を明記して下記問合せ先まで、ハガキ、ファックスまたはE-mailにて平成15年9月5日(金)までにお申し込み下さい。会場の関係からできるだけ早くお願いします。
<お問い合わせ>
(社)日本生物工学会中部支部市民フォーラム準備委員会事務局
富山県立大学工学部生物工学研究センター 浅野 泰久
TEL.0766−56−7500(内線530); FAX.0766−56−2498; E-mail: asano@pu-toyama.ac.jp
なお、本市民フォーラムは、平成15年度文部科学省科学研究費補助金研究成果公開促進費「研究成果公開発表(B)」補助事業によるものです。